The Ritz-Carlton, Kyoto/ザ・リッツ・カールトン京都

京都市中京区鴨川二条大橋畔

当面の間――少なくとも2016年度にフォーシーズンズ京都が開業するまでは、ここリッツ・カールトン京都(客室数134)が京都のラグジュアリーホテルNo.1の座に君臨し続けるだろう。ホテル自身は高級旅館を名乗っており、確かに高級旅館の雰囲気はあるものの、ここはあくまでも超高級シティホテルだ。

ここは、もとはホテルフジタ京都だった建物。2011年に営業を終了した後、日本の大手ホームメーカー積水ハウスがこれを取得。丸2年かけて、1970年代築の建物の徹底改修が行われた。130mという建物幅はそのままに、地下に数層を建て増したのだ(京都では建物に厳しい高さ規制があるため、下にしか拡張できない)。こうして2014年始めにオープンしたリッツ・カールトン京都は、すぐさま評判を呼んだ。

夕景のファサード

基本的な客室「デラックス」は、45~62平米と京都市内で最も広い部類に入り、日本庭園に面した部屋もある。最も客室数の多い「ラグジュアリー(52~55平米)」からは、鴨川と東山三十六峰の絶景を望むことが出来る。内装も素晴らしく、全面窓と広いリビングエリアのおかげで実際よりもかなり広く感じられる。

多くの客室の窓辺には、旅館風に2脚の椅子が向かい合わせに置かれ、緑茶をすすりながら窓の外を眺めてのんびりするのに最適だ。昼寝にぴったりの大きなソファもある。アメニティや設備も、このランクのホテルの期待に応えうる内容。ネスプレッソマシーンとネスレティーメーカー、陶器の湯飲み、クリスタルのシャンパングラス(小型冷蔵庫にはペリエ・ジュエも)、バスソルトと深いバスタブ、ダブルシンク、曇り取り機能のついたミラー、大判のふかふかしたタオルなど、ラグジュアリー感あふれる充実ぶりである。バスアメニティはロンドンの王室御用達ブランド「アスプレイ」のパープルウォーター。アスプレイはホテル内のスパでも使用されている。

眺めの良い客室「ラグジュアリー」

17の世界遺産と無数の神社仏閣や日本庭園を擁する京都は、見てまわるだけでなく“体験すべき街”だと言えよう。リッツ・カールトン京都はそんな「体験」の要素として、寿司マスターや利き酒などの楽しいコースやアクティビティを用意している。週1回開催の「サムライ・エクスペリエンス」(8,000円)は、侍の伝統衣裳を着て日本刀の扱い方を学ぶ。私たちがこれまで見た中でも最もクールな宿泊者用アクティビティだろう。しかも剣舞の達人による実演も。トム・クルーズに見せたいものだ。

地下のプールにも溢れる和の風情

全134室と部屋も少ないため、館内には静けさが漂う。これは日本庭園の存在や、客室の内装を手がけたピーター・レメディオスの静謐なスタイリングのおかげかもしれない。だがこのホテルのデザインの最大の見どころは何と言っても、イタリアンレストラン「La Locanda(ラ・ロカンダ)」にある、明治時代の町屋を移築した個室だろう。麗しい日本庭園を望むこの空間は、まさに和モダンの極致だ。

全134室と部屋も少ないため、館内には静けさが漂う。これは日本庭園の存在や、客室の内装を手がけたピーター・レメディオスの静謐なスタイリングのおかげかもしれない。だが、このホテルデザインの最大の見どころは何と言っても、イタリアンレストラン「La Locanda(ラ・ロカンダ)」の、明治時代の町屋を移築した個室。麗しい日本庭園を望むこの空間は、まさに和モダンの極致だ。

明治時代の町家を移築・再建した個室(イタリアンレストラン「ラ・ロカンダ」内)

レストラン・バーは4施設。ギャラリー&ライブラリー空間を持ちアフタヌーンティーが人気の「ザ・ロビーラウンジ」。終日営業の懐石料理店「水暉」では、寿司・天ぷら・鉄板焼きという本格日本料理が楽しめる。それに「ザ・バー」と、各方面から高い評価を受けているイタリアン「ラ・ロカンダ」だ。ロビー横にはピエール・エルメの小型店があり、フランスの高級チョコレートが好きな人には嬉しい。

格子が印象的なロビーラウンジ

これだけの贅を尽くしたホテルだけに、値段もそれなりにする。京都市内でもトップレベルの高さだ(ここよりも高いのは星のや、俵屋旅館などの超高級旅館だけだろう)。鴨川の反対側の部屋は絶景を望むとは言いがたいが、お手頃ではある。率直に言って、この素晴らしいホテルに泊まれるのなら、私たちはどの部屋でも満足だ。何しろここはアジアのベストホテルのひとつなのだから。

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